2024年10月1日火曜日

『いのちのつぼみ』志津谷元子(偕成社)

書名:いのちのつぼみ
著者名:志津谷元子
出版社:偕成社



好きな場所:二十歳のわたしは、答えをみつけたでしょうか。
もし答えがみつからなくても、一歳のわたしが生きたいと願ったこの世で、与えられた自分の時間を大切に生きていてほしいと思います。
所在ページ:p183
ひとこと:はるかは小学校を卒業したばかり。小さい時に会ったきりのいとこの芽久美さんが上京してきます。大学に入ったのです。初めての東京で心細いからと、近くのアパートに住むようになります。アパートを訪れたりしているうちに、だんだん芽久美さんの人柄がわかってきます。またなぜ東京の大学に入りたかったかも。
そこへ、ある知らせが……。

小川未明賞文学賞大賞受賞者で『吹き抜けの青い空』の作者志津谷元子さんの新刊です。
いのちってなんだろう、というのは親子や家族を対象に考えることが多いと思いますが、志津谷さんはそうではなくて、他人が命をつないでいくことについて、生かされているということについて、深く考えられてこの本を書かれたのではないのかと思いました。
生と死を考えはじめた中学生に、ぜひ読んでいただきたいと思います。