新刊見本が来ました。『アントネストの羊』文研出版です。5月30日発行です。
よろしくお願いします。
編集さんからディストピア書いてみませんか、と言われて書いたものです。いつだかわからないぐらいの未来。地球が沸騰し、人類のかなりの部分が死に、残りはかろうじて地下にアリの巣のような住居を作って、逃げ込みました。
お互いアリの巣のような住居を出ることはなく、人が人と会わない世界。すべてはバーチャルで、生体ビジョンという耳に入れるデバイスを通じてやりとりします。生産はすべて集中工場で人型マシンがやります。家の仕事も。人は、ただ座って生体ビジョンでゲームをしているだけ。そんな世界で、ただ一人、黒い羊のように生体ビジョンが使えない女の子がいました。
というお話です。
いや、ディストピア考えるのは好きだからいいんですが、設定に整合性があるようにするのが大変でした。合評にも出し、何度も書きかえ、編集さんに見てもらい、また書き換えて、さらに書き換えて。大変苦労しました。
よく私も合評や投稿で、SFを読む機会があるのですが、ほんとご都合主義になってしまう(少なくとも見えてしまう)ので、SFというのは、大変です。普通に読めてあたりまえ、そうでないと????の嵐で、この世界いったいどうなってるんだ、となってしまいますので。
ありそうな世界と思っていただければ幸いです。そして人が人であるためには、何が必要なのかということ、子どもさんがたに考えていただければ。
編集さんが抜いてくださった袖の言葉です。
「人は困難に直面して、それを打開しようと、あらゆる手立てを使って、工夫しているときが、最も幸せなのではないのか?」
だれの言葉か、は読んでのお楽しみということで。







