著者名:楠章子
出版社:童心社
好きな場所:チャメは イブナを ずっと だいています。
イブナの ほうも、はなれようとせず せなかに しがみついています。ふつうは すこし おかあさんのからだから はなれたりするものです。
所在ページ:P13
ひとこと:愛媛県のとべ動物園では、たくさんの動物を飼っていますが、その中にマントヒヒの群れもいます。中では赤ん坊も生まれます。
アラビア語で「むすめ」という意味のイブナと名付けられたマントヒヒの赤ちゃんがいました。おかあさんのチャメにくっついて大きくなっていきますが、引用のように、どうもようすがおかしい。獣医さんに診てもらうと、目がほとんど見えていないことがわかりました。
さあ、どうする。
飼育員さんたちは考えます。
人工飼育という手もあるが、そうすると母から離さなければなりません。群れからはなれ一生ひとりで生きていくことになってしまうかもしれません。イブナの幸せを考えて、そのまま見守ることにしますが、はたして目の見えないイブナは、群れの中でどう暮らしていくのでしょうか?
『ばあばはだいじょうぶ』『おばあちゃんのあかね色』『お母さんはだいじょうぶ』など、認知症を理解し、共に生きていくことを、テーマの一つとして追及されている楠章子さん。
このイブナのことを知って、ぜひ書きたいと取材され、本にされました。
飼育員さんたちは、注意深く見守りながらも、なるべく群れに任せようとします。
人間であれば、いじめたりなかまはずれにしたり、ということも場合によってはあるわけですが、学校もテレビも本もなく、どうするべきかをだれかに教わるわけでもなさそうなマントヒヒたちは、いったいイブナをどう扱っていくのでしょうか。






