著者名:工藤純子
出版社:講談社
好きな場所:あのときは、まだ非力な子どもだった。当時のことを思い返しても、あれは仕方がなかったのだと思える。それは小さな教室の中で生き延びるための、たった一つの術だったのだ。
所在ページ:p59
ひとこと:六年生の連は、放課後、同じ組の清也のランドセルに、金魚の餌を入れるといういたずらに加担させられる。首謀者は、颯斗だった。しっくりとはこないものの、いたずらだと思っていたが、清也の母が学校に申し出たことから、いじめだったのだと、自覚する。
颯斗は、ある理由で荒れていた。次にも事件が起きる。
いろいろな人の立場から、この話がつづられる。
友だちは、大人は、教師は、まわりの人間はどうすべきか。
どうしようもないと思われている問題は、どうやったら動き出すのか。
『となりの火星人』『あした、また学校で』『サイコーの通知表』など、学校の問題を扱ってきた工藤さんが、どうしても書いておきたかったという本です。
きっと評判になることでしょう。
たくさんの方に読まれますように。