2023年2月2日木曜日

『なかまカナ?』新井爽月(フレーベル館)

書名:なかまカナ?
著者名:新井爽月
出版社:フレーベル館




好きな場所:この3人の共通点、なんだかわかるかな?
所在ページ:帯
ひとこと:アメリカから来た「武藤トム」、主人公の四年生「栗田陸」、その友だちの「池田圭」。帯のようにこの3人には共通点があります。
 それは名前が回文になっているということ。
 回文というのは、「上から読んでも、下から読んでも同じ」という文章のことです。
 そう、これは回文だらけの物語です。
 もちろん、主人公とトム、池ちゃんの物語でもあります。
 
 いや、回文。学生時代、頭のいい先輩がたが、趣味で回文作っていらして、あなたもやらない? と誘われたこともありましたが、いやいや、とっても無理ですと手を振って断った覚えが。私はこういうのほんと下手で思いつけたことがなく、作れる人、尊敬です。
 その回文が、この中にはたくさん。ほおっと感心する、そして小学生でも意味のわかるものばかりです。なにせ見返しからして、回文だらけ。
 新井さんには、季節風でも、日本児童文学者協会でも大変お世話になっていますが、こういう特技がおありだったとは! 
 この本を読んだ子は、きっとみんな二つのことがやりたくなると思います。
 一つは、回文つくり。
 もう一つは、自分の近くのトムくんに話しかけること。

 この本を出すにあたっては、8年もの間、改稿を重ねられたということです。そのがんばりにも拍手です。
 新井さんデビューおめでとうございます!