著者名:新井爽月
出版社:フレーベル館
好きな場所:この3人の共通点、なんだかわかるかな?
所在ページ:帯
ひとこと:アメリカから来た「武藤トム」、主人公の四年生「栗田陸」、その友だちの「池田圭」。帯のようにこの3人には共通点があります。
それは名前が回文になっているということ。
回文というのは、「上から読んでも、下から読んでも同じ」という文章のことです。
そう、これは回文だらけの物語です。
もちろん、主人公とトム、池ちゃんの物語でもあります。
いや、回文。学生時代、頭のいい先輩がたが、趣味で回文作っていらして、あなたもやらない? と誘われたこともありましたが、いやいや、とっても無理ですと手を振って断った覚えが。私はこういうのほんと下手で思いつけたことがなく、作れる人、尊敬です。
その回文が、この中にはたくさん。ほおっと感心する、そして小学生でも意味のわかるものばかりです。なにせ見返しからして、回文だらけ。
新井さんには、季節風でも、日本児童文学者協会でも大変お世話になっていますが、こういう特技がおありだったとは!
この本を読んだ子は、きっとみんな二つのことがやりたくなると思います。
一つは、回文つくり。
もう一つは、自分の近くのトムくんに話しかけること。
この本を出すにあたっては、8年もの間、改稿を重ねられたということです。そのがんばりにも拍手です。
新井さんデビューおめでとうございます!