装画・挿し絵は、たけもとあかるさん
ブックデザインは、城所潤さんです。
こんなふうなカバーと帯、カバー下です。
カッコいいでしょう!
主人公は、かの『蒙古襲来絵詞』で有名な竹崎季長の〝弟〟ということになっています。貧乏御家人の子。武士をやめて商人になろうと博多に出てきます。
このころの博多は、貿易で栄え、たくさんの唐人が住んでいた異国情緒あふれる街だったはずで、その博多の町を描こうとも思いました。
調べはじめたのは、コロナ上陸のうわさの立ちはじめた2019年末ぐらいです。
電車に乗るのもなんだかなと思って、博多の町の中を自転車を借りてうろうろしました。
物語の重要な舞台になる長崎県の鷹島にも行ってきました。さすがに電車とバスには乗りましたが。ここの海底には、元軍の船が沈んでいて、近頃水中発掘されています。
タイトルの「てつほう」はこんなものです。(@松浦市立埋蔵文化財センター)。元軍の司令官のハンコなんて残っているんですよ。
鷹島の山の上から見た海です。
書いているとき、校正しているときなどは、思いもしなかったのですが、ウクライナがロシアに攻め込まれたとき、ああ、状況はまったく同じだなあと思いました。物語の中の一人が言っていますが、人間って変わらない。それを実感します。
とはいえ、ぜひ物語を楽しんでください。
どうぞよろしくお願いします。2022年7月13日発売です。