著者名:鈴木初江
出版社:銀の鈴社
好きな場所:
雨は
雪でふりたい
自分のおもさで
落ちるのではなく
身もこころも
誰かにあずけて
ふわふわと舞いたい
所在ページ:p86
ひとこと:新潟の燕といえば、金属加工で知られた町ですが、そこにお住まいの鈴木初江さんのさんの何冊目かの詩集です。さすが三越左千夫少年詩賞もご受賞になった方。広い平野に山があって、雪の降る地方ならではの風景や、雪の降らないところに育ったものには思いつかない引用のような発想の詩があふれています。
余談ですが、季節風にも詩が投稿されて、毎回、編集委員で判定しなければならないので、そのたびにいったい基準はどこにあるのかと悩むわけですが、やっぱりその人でなければ思いつかないこと(内容でも表現でも言葉の選び方でもなんでもいいけど)をひとはよみたいんではないのだろうか、と思うこのごろです。