2020年3月2日月曜日

「伊達政宗」佐々木ひとみ

書名:伊達政宗
著者名:佐々木ひとみ
出版社:岩崎書店
好きな場所:痛いときだけではないぞ、若。暑いときは寒いと言い、寒いときは暑いと言う。泣きたいときは笑い、うつむきたいときこそ顔をあげるのだ。わかったか。
所在ページ:p44

ひとこと:岩崎書店のストーリーで楽しむ伝記シリーズ②、伊達政宗です。
なんでも五月人形の兜の一番人気は、伊達政宗なんだとか。あの兜の飾りがナイキみたいでカッコいいという理由らしい、と聞きました。
 そんな政宗ですが、「独眼竜」と言われる、つまり片方の目が不自由であったが、それをものともしない強い武将であった、ということ以外あまり知らない人もいるかも(私もその一人ですが)しれません。特に引用したような小さいころの育てられ方とか、父との関係とか、奥方のこととか、どうやって奥羽を平定していったか、などは。
 それをこの本は「ストーリーで楽しむ」というフレーズどおり、ストーリーと共に解き明かして、政宗の素顔や奥羽各地との関係も明らかにしています。
 佐々木ひとみさんは、仙台の観光PRを行っている「伊達武将隊」の大ファンでもあって伊達武将隊をモデルにした物語『兄ちゃんは戦国武将』(くもん出版)の作者でもあり、またご自身も仙台にお住まいのコピーライターさんとして、仙台の歴史文化にまつわる様々なお仕事をなさっている方でもあり、政宗の伝記を書かれるには、これ以上の方はないぐらいで、読みやすいながらも重厚な仕上がりになっています。
 なにより、東北と政宗公への「愛」を感じます。
 たくさんの方に読まれますように!