著者名:赤羽じゅんこ
出版社:さ・え・ら書房
好きな場所:せーので、ふたりで指さした。ふたりとも三番目の書体のものをさした。
「これは、ごめんなさいって気持ちが伝わる。反省してるように見える」
「うん、一番目の文字は、丸っこくておもしろいけど、あやまってる感が少ない」
所在ページ:p78
ひとこと:赤羽じゅんこさんの新刊です。おなじさ・え・ら書房さんから出た前の『ひと箱本屋とひみつの友だち』は、本を通じて身体的な障がいのある子と友情がはぐくまれたお話でしたが、今回も「本」と「障がい」がテーマです。
でも今回の障がいは、身体でも知能の問題でもなく、文字が判別しづらいという外からは見えにくい大変微妙なもので、家族もそれを障がいと認めるのがいいのかわるいのか、悩むようなものです。
でも、引用のように文字のデザインという観点から、この物語はそれにアプローチしていて、子どもたちが無理なく多様性を理解する助けになることと思います。
カバー下の絵もすてきです。
どうかたくさんの方が読まれますように。
私も老眼なので、UD文字は助かります。
