2025年4月6日日曜日

『こんな部活あります わたしは、跳ぶ! トランポリン部』濱野京子(新日本出版社)

書名:こんな部活あります わたしは、跳ぶ! トランポリン部
著者名:濱野京子
出版社:新日本出版社


好きな場所:朝木中学の七不思議。うちみたいな、首都圏といっても地味な町の公立中学に、トランポリン部があること。いつ廃部になってもおかしくないような弱小部活なのに、なぜかなくならないんだって。
所在ページ:p10
ひとこと:庄司瑠里花は、中学進学前の夏休みに引っ越してきた。実質転校生みたいなもので、部活選びも迷うばかり。そこに体育館で四角いトランポリンを使って跳ぶ一団を見た。丸いトランポリンなら見たことがあったが、大きい。跳び方も高い。でも、引用のように七不思議の一つになるぐらいの弱小部活でユルいようだ。入ってみたものの大会に出るわけでもなく、バッジテストという資格試験を受けるわけでもなく。ダイエットのために垂直跳びしかしない男子も、あたたかく許容されている。
 しかし、なぜこの中学にトランポリンがあるのか、どうしてなくならないでいるのかについては、先輩と卒業生を含むドラマがあったのだ。

 私も生物部で書かせていただきました「こんな部活あります」シリーズ。
 濱野さんはレガッタやソーラーカー、ダブルダッチなどに挑戦する子どもたちを描かれていますが、今度はトランポリンということで、ユルい部活という設定ながら、先輩後輩の関係、それぞれの目標とするもの、主人公の思いなど、さすがの筆でいらっしゃいます。
 垂直跳びしかしない男子の秋山くん、いつ目覚めるのかなとどきどきしながら読みました。
 部活ってなんだろうと考える中学生、中学に入ったらどんな部活に入ろうかなとわくわくしている小学生に読んでいただきたいです。