2024年11月3日日曜日

『銀樹』森埜こみち(アリス館)

書名:銀樹
著者名:森埜こみち
出版社:アリス館


好きな場所:里で暮らすより、山で暮らすほうが気楽でいい。だから、あんなところでひとりで暮らしておる。じゃがな、ここから眺める里はいいと思わんか? ここから眺めていると、なんとのう、人の暮らしが愛おしゅうなる。
所在ページ:p23
ひとこと:山で暮らす薬師のマボウ、そこに担ぎ込まれた少年シン。シンはマボウに鍛えられて薬師になっていきますが、銀樹という不思議な樹をめぐって、大変なことが……。

 第19回ちゅうでん児童文学賞大賞、第48回児童文芸新人賞、第17回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞、第44回日本児童文芸家協会賞など華々しい受賞歴のおありになる森埜こみちさんですが、なんとファンタジーのご出版は、これが初めてとのこと。
 私は森埜さんは、最初にお目にかかったのがファンタジー関連の場所だったので、ファンタジーの方って勝手に思っていましたので、ちょっと驚きました。
 長年あたためられたということで、細部まで描写のすばらしい、そして装丁の美しいご本です。