著者名:山本悦子
出版社:あかね書房
好きな場所:「何を たべたの? ぎんちゃん」
「……ネギ」
所在ページ:p43
ひとこと:マユは、朝げんかんで気づきました。学校に行きたくないと。
それでパパはどうしてかと聞いてきました。
いろいろ考えて、理由をみつけました。勉強がつまんない、給食がいや、自由じゃない……。パパはいろいろ話をしてくれて、でもママは授業で使うしゃぼんだまのために、ただのストローをくれて、行っておいでと言いました。ストローなんて学校で用意してくれているっていうのに。
学校に着いてマユは、まだまだいろいろいやなことを思い出します。
特にとなりの席のぎんちゃん。給食のネギ……。
引用のぎんちゃんのしたことが、ほんと大人には思いつかないようなことで、ほんと子どもらしくてかわいくて、いやあこういうこと、さらっと書ける山本さんは、現場を知っていらっしゃるからか、才能でいらっしゃるのか、とにかくすごいな、と舌を巻きます。
いろいろあるうちに、マユの気持ちも変わってくるのが、納得できます。
学校がきらいというと、親はとっても心配になるもので、だからあれが悪いこれが悪い、社会のせいだとまで考えが飛んでいくものですが、意外に子どもってそうでもなく、何の理由もなくなじんでいくものかも。
子どもだけでなく、一年生の親御さんにも読んでいただきたいなと思いました。