著者名:石川宏千花
出版社:さ・え・ら書房
好きな場所:いつかは自分も、そういうおとなになろう。
強引で迷惑な人だなあ、と思われながらも、おとながしなくちゃいけないことはする、と決めているおとなに。
所在ページ:p250
ひとこと:三人(?)の視点から語られます。一人は帯にある「胸の大きな女の子」、もう一人は「別の胸の大きな女の子」あと一人が、奇想天外なんです。さすが石川宏千花さん。いやあ、もうそこは読んでと言ったほうがいいのかも。
胸の大きな女の子、中学二年生の貴和は、転校してきます。一人でおばさんの家に住むことになったのです。わけありです。そのわけは、家族関係とかじゃなさそうです。いったい何があったんでしょう。
そして別の胸の大きな女の子の友だちは、だれなんでしょう……。そして貴和ではないその胸の大きな女の子はどうなったんでしょう……。
謎でひっぱっていきながら、胸が大きい女の子は日々どういう思いをしているかに、だんだん共感させられてきます。貧乳と言われる子からしたら、うらやましいだけの存在かもしれないけれど……。
リアルな悩みを中心に据えた日本らしいYA。たくさん出てきてうれしい限りです。