著者名:日本児童文芸家協会編
出版社:新星出版
好きな場所:鹿児島には、郷土料理が、いっぺ(たくさん)あるからねえ。せっかく『うんまか屋』という名前をつけているのだから、鹿児島の料理を、ずんばい(いろいろ)メニューに入れたら、よかよね
所在ページ:p140
ひとこと:日本児童文芸家協会編の1日10分で読める「謎解きホームルーム」シリーズ、『恐怖文庫』に続いて、『感動文庫』が発売になりました。
今回も協会会員の児童文学者のみなさんが、休み時間にさくっと読めて、なおしっかり感動できるお話をたくさん書いてくださっています。リアリズムあり、SFありでバラエティに富んでいます。
引用は、鹿児島は出水にお住まいの作家、季巳明代さんのお作品「よっていっきゃんせ」。よっていっきゃんせというのは、鹿児島弁で「どうぞ寄っていってくださいね」という意味だと思います。季巳さんのHPは前はそういうタイトルでした。今は「がまりんの部屋」というブログ( https://kimiiakiyo.exblog.jp/ )ですけれど、お料理上手でいらっしゃるので、ここは料亭かというようなお料理の写真が並んでいます。そんな季巳さんの今回のお話は、やっぱり鹿児島とお料理のお話。引用のように、ところどころちりばめられた鹿児島弁がいい仕事をしています。鹿児島弁は維新のドラマで台本を読んで役者さんがしゃべる「ごわす」とか「たもんせ」みたいなのを聞いて、ちょっといかつい感じを持っている方が多いと思いますが、実際に地元の方がしゃべられるところを聞くとそんなことはぜんぜんなくて、ほんと柔らかくて、のんびりしていて、南の言葉だね~~という感じで、しゃべれないので参加できませんがずっと聞いていたいようなそんな音の並びです。そんな鹿児島のおじいちゃんおばあちゃんと、孫のお話。はあほんなこつ読んでたもせ。
全部で9話です。
「紫の小箱」西村友里
「シャンシャコ踊りの約束」せやざきやすこ
「新しい旅」萩原弓佳
「みつあみ」橋口さゆ希
「突然の雨にご用心」嘉瀬陽介
「あの横顔を追いかけて」光丘真理
「よっていっきゃんせ」季巳明代
「冒険をはじめる朝」井上林子
「八月のヘルメスたちへ」七ツ樹七香