著者名:おおぎやなぎちか
出版社:フレーベル館
好きな場所:幽霊は生前の姿から大きく変わることはない。だが、妖怪の形態は多様である。
所在ページ:p106
ひとこと:五年生の拓は、ある日、妖怪らしき鶴と亀を見てしまいます。やたらリアルな妖怪です。
いろいろな事情があって、拓は、転校して築百年以上の家に住むことになり、そして不思議なことがあって、妖怪好きの女の子、風花から、いろいろ本を借りて読むことになります。引用は『妖怪のすべて』という本です。そしてどうも自分は妖怪が見えるらしいということがわかります。
でも、家の中はなにかおかしいものの、妖怪の姿は見えないのです……。いったいどうしたら、どんなやつらがいるのかわかるのでしょうか。そこへ、風花が……。
おおぎやなぎさんの『しゅるしゅるぱん』には、三枝面妖という人が出てきて、その著作は『面妖な日々』だということになっていましたが、この本にも出てきます。自己作品のオマージュでしょうか。しゅるしゅるぱん同様、実体はないけれど、たしかにありそうなふしぎなもののお話で、妖怪たちがとてもリアルです。でもこちらは、妖怪たちの引き起こす騒ぎがはらはらさせるエンタメ仕立てです。
建て直すことになっていたこの家も、どうやらそのまま残りそうですし、『家守神 ①』ということで『②』もありそうなので、続きがとっても楽しみ。