著者名:長江優子
出版社:講談社
好きな場所:その瞬間、胸ポケットから長方形の小さな紙が、白い木の葉のようにはらはらと舞った。ぼくは地面に散らばったそれらの紙を拾いあつめた。どうやらおじいさんの名刺らしい。六枚とも紙のまんなかに「昭南植物園長 工藤寛介」と書いてあった。
所在ページ:位置445(kindle)
ひとこと:先日、長江さんに、この本のためにわざわざ青森県の酸ヶ湯まで行ったんですよとお聞きして、むしょうに読みたくなった本です。読んでよかった~~(kindleより紙の本がいいな~~と思ったのですが、しかたなくkindleに。なので紙の本の引用ページがわからないのですみません)
6年生の男子、間中朝芽は、父親の転勤でシンガポールの日本人学校に通うことになりました。母はお菓子作りの趣味に没頭してシンガポール生活を満喫しているのですが、おかげでお菓子を食べすぎて、朝芽はぽっちゃり体型に。それでシンガポール植物園の中を歩くことを日課にしたのですが……とんでもないことにでくわして……。
シンガポールと日本の関係、そして植物園をめぐる人々のことが描かれています。シンガポール日本人学校の友だちもすてき。日本人墓地の清掃をしたことの感想文をどうしても書けないカズにはわけがあり……。最後、紙のフォークもよかったです。
何を言ってもネタバレになるので遠慮しますが、子どもさんがたに読んでほしいな。