絵は森川泉さんです。二人の女の子と二人のおかあさんを魅力的に描いていただきました。
最近よく「親ガチャ」という言葉を目にしますが、子どもは親を選べません。
この二人の女の子の家は、一見「外れ」ではないように思われるかもしれません。
そしてどちらかの家のやり方が、いいか悪いか、同感できるかできないか、子どもを愛しているか愛していないか、についても、議論があるかもしれません。
でも子どもが親に縛られているという意味では、同じなのです。
そういう縛りは、多かれ少なかれどんな家にもあることでしょう。
そのとき、子どもはどう考えて進んだらいいのか。
これはそういうお話です。
出版社の方は「ぜひ親子で読んでほしい」と書いておられます。
私が最初に賞をいただいた「アオダイショウの日々」という物語は、親子の話でした。これは本にはなりませんでしたが、ずっと親子について書きたいと思ってきました。
季節風に投稿して掲載していただいた作品に「安藤安」というのがあり、それはそれぞれ個性的なおかあさんにふりまわされる女の子と男の子の話でしたが、書き直しつつ、いろいろな形でいろいろな方に読んでいただきましたが、これも本になりませんでした。
今回、この形でやっと本になり、広く読んでいただけるのがうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。