2021年6月22日火曜日

「ぼくらは森で生まれかわった」おおぎやなぎちか

書名:ぼくらは森で生まれかわった
著者名:おおぎやなぎちか
出版社:あかね書房
好きな場所:あたりには、だれもいない。田んぼや畑、そして昔は田んぼだったが、今は草地となっている一帯が広がっている。そして山。
あの山のむこうは遠野。民話で有名な山だ。



所在ページ:p10
ひとこと:岩手と東京を往復して暮らしておられるおおぎやなぎさん。東北を舞台とした物語を次々と書いておられます。
 この物語もそう。

 河童淵で有名な遠野と山をへだてたこの村、羽野にも、河童伝説があり、河童明神というものがあります。
 五年生の真は、その河童明神を守る「河童守」の家の子。毎日河童にキュウリを供えるのが仕事です。じいちゃんが亡くなって、代わりにキュウリを持ってきた真は、見たことのない子に出会います。羽野には小学生は、真以外いないはずなのですが……。

 自然と伝説、慣習の描写がみごとです。どうぞお読みください。