新刊『ポーン・ロボット』(偕成社)の見本いただきました。2月28日発売です。
どうぞよろしくお願いします。
田中達之さんのすばらしい絵です。特に四コマになっているところなんて、一瞬のうちの5人(4人プラスα)の表情が出ていて、すてきです。そして田丸の絵。田丸がこういうやつなんだって、自分で描写しておきながら改めて思いました。この本の肝はなんといってもひょうひょうとした田丸ですしね。
でも美女のミナーと千秋・理央の兄妹、そしてあんまり美人じゃない生意気なキトもくわわって、このチームなかなかのものだと思います。ラノベチックかも? 男子、読んでね!
この見本を読んで改めて思ったのは「おもしろーいYAが書きたい」ということでした。それってきっと私のこれからの目標の一つになると思います。ってか、願望かな(トーンダウン)
さて、「なんにだっていい面もあれば、悪い面もあるのよ」p95のキトのセリフのように、すばらしいはずの技術にも、いろいろな問題があります。
テスラのイーロン・マスク氏ほかロボット研究者、故ホーキング博士が、自律型のロボット兵器に関する懸念を公開書簡の形で表明していたのをご存知でしょうか。
その要点は
・ロボットやAIの技術が使われた兵器は「火薬、核兵器に続く『第3の戦争革命』」
・このような自律型兵器は核兵器のように入手困難な材料を必要としないだけに、安価で大量生産される
・ひとたび開発されれば、武力紛争の規模が人類の理解を超えるスピードでかつてなく拡大する
というもので、いまのうちに、その開発に制限をかける必要があるとしています。
キトのいうとおり、なんにだっていい面もあれば悪い面もあります。だからってロボット開発を止めるべきだとはだれも思わないでしょう。でも、目をつぶってはいけないところもあるはずで、新しい技術であればあるほど、ちゃんと考えていかなければならないような気がします。