2018年7月27日金曜日

「キミといつか。本当の笑顔」宮下恵茉

書名:キミといつか。本当の笑顔
著者名:宮下恵茉
出版社:集英社みらい文庫
好きな場所:中学生のわたしひとりで、対処できるだろうか。
急にこわくなって、足がすくみそうになったけど、わたしの横で泣いているノゾムを見て気がついた。
悩んでいる暇はない。
所在ページ:p34
ひとこと:「キミといつか。」シリーズの第八弾、「本当の笑顔」です。
 鳴尾若葉は、中学一年生。美人でさばさばした性格です。中嶋諒太とつきあっています。同じ学年ですが、公立中学に通う若葉に対し、諒太は有数の私立進学校に通っています。会えるのは塾でだけ。
 諒太は、若葉にクリスマスどうする? と聞いてきますが、悪いけれど若葉はそれどこではなく。というのも引用のように……。


四ヶ月に一回発行されるこのシリーズの発売を、今か今かと待っているお子さん方が多いことでしょう。それにしても、発売予定が、一ヶ月、二ヶ月、場合によっては一年延びるということもあるハードカバーの出版とは異なり、発売日が執筆前に決まっている(しかも予告されているので動かせない)児童文庫で、八巻目ということはすごいと思います。この先、十一月には九巻目が出るという予告が巻末に。執筆、校正、絵というスケジュールを考えると……いや、もちろん出しているだけというのではなくて、ほんと中身がおもしろい。恋愛ものでありながら、恋する二人だけでなく、まわりの人、家族が生きています。