2012年3月5日月曜日

絵で見てわかるはじめての古典

書名:絵で見てわかるはじめての古典
監修:田中貴子
出版社:学研教育出版
引用箇所:今は昔、わたしが赤ちゃんだったころ、うちのベランダに大きなへびがでたことがあった。
所在ページ:p34
ひとこと:小学生、中学生にわかる古典ということで、その作品の時代背景、作者について、作品の内容研究、などを写真や絵をふんだんに使って説明し、また一部については原文をひいて違和感なく読めるようにした本です。全十巻あるうち、私は第四巻の徒然草と、第七巻の今昔物語集・宇治拾遺物語で、構成と文章に参加させていただきました。私のクレジットは編集です。いろいろな方が参加されたので、アイデアも文章も提案が通ったものもそうでないものもありますが、本というのはほんとうにいろんな人の力でできていると勉強させていただきました。
引用は第七巻の今昔物語集・宇治拾遺物語の中の「書いてみよう我が家の今昔物語集」という部分です。この本では、古典を受動的に学ぶだけでなく、自分やクラスで能動的になにかやってみるということをコンセプトの一つにしています。
ここでは、自分が赤ちゃんだったころ(自分としては最大の昔)に、我が家にあった不思議なことを家の人から聞き、自分なりの「今は昔」を書いてみようという提案をしてみました。古典というのは遠いもの、義務として読まねばならないものというのではなく、もっとリアルにその書かれた(伝えはじめた)時代の人の気持ちになってくれればいいなと思ったのでした(これって物書きの性だよね、とことんその人の立場になる、笑)。それに、おうちの方にいろいろ聞くというのは楽しいことですし、家の中で話もはずみます。
他にも、みなさんの考えられたたくさんのしかけがあります。楽しい本ですので、図書館などでリクエストしてくださるとうれしいです。