2016年10月5日水曜日

「おてつだいおばけさん まんぷくラーメンいちだいじ」季巳明代

書名:おてつだいおばけさん まんぷくラーメンいちだいじ
著者名:季巳明代
出版社:国土社
好きな場所:「『うな、まうな、りこむな、っとどっこい、たこらさっさ、ずかにみまもって、あげましょう』という、わたしたちの、あいことばなんです。ゆうれいや、おばけになるまでには、だれもかならず、ひとつやふたつ、つらくかなしい思い出が、あるものですからね」
所在ページ:p32
ひとこと:季巳明代さんの新刊です。
 毎日小学生新聞に連載された「おばけはけん」が、長谷川知子先生の絵のままで、幼年もののお話になりました。どうもカバーを見ると、続編「まんぷくラーメン てんてこまい」が2016年12月に出るということです。立て続けにすごいですね!

 まりんちゃんの家は、「まんぷくラーメン」というラーメン屋さんです。おとうさんが、ラーメンを作り、おかあさんが出前に行くのですが、ある日おかあさんは足を骨折してしまいます。そこで、おとうさんはアルバイトを雇います。
 はけんされてきたのは、のっぺらぼう、おきく、ろくろっ首の三人組のアルバイトでした。
 というわけで、三人はラーメン屋を手伝うだけでなく、まりんちゃんの力強い味方になって、いろいろなことを教えてくれます。
 引用はそのひとつ。いやーこれ、ほんとありますよね。悲しみは静かに見守る。こういうこと、小さい時に教えてもらっていればよかった。昔は年寄りや、親戚うちの会話から何となく覚えたのだと思いますが、今は都会ではあまりそういう集まりもなく、また核家族なので、こういう人生の知恵を教えてもらえる場がありません。なので、このような本こそ、もちろん楽しみながらですが、子どもさんに読んでほしいと思います。そのうち頭のどこかに、大事なことがしっかり、すり込まれるのではないでしょうか。