書名:
おじいさんのはやぶさ
著者名:
間瀬なおかた
出版社:
KKベストセラーズ
好きな場所:
将来、人類は、レアメタルのような資源を求めて、太陽系のさまざまな惑星を往き来する”太陽系大航海時代”に突入するでしょう。”深宇宙港”と呼ばれる宇宙の港を、ラグランジュ点(重力と遠心力が釣り合う場所)に建設して、太陽系に航路が拓かれるのです。
所在ページ:奥付
ひとこと:引用はこの本の監修者、かの「はやぶさ」プロダクトマネージャーの川口淳一郎さんのあとがきです。
本書は絵本ですが、なぜはやぶさが「おじいさんの」か、なぜ物語の時点が現在ではなくて、将来で、場所は宇宙の町なのか。そのおじいさんのはやぶさも、みんなが知っているあの「はやぶさ」ではなくて「はやぶさ2070」という有人(乗用)宇宙船なのか。
それが、このあとがきで明らかになります。
燃え尽きたあの無人のはやぶさは、この有人宇宙船の布石であって、こののちこの絵本に描かれるように宇宙時代の子どもたちが、おじいさんの故郷である地球を訪れるそんな日が来る。それはSFではなくて、十分にあり得る予測の範囲内なのだ、われわれは宇宙開発事業を夢ではなくその枠組の中で理解する必要があるのだということです。
とてもおもしろい本でした。