2023年7月8日土曜日

『みちのく山のゆなな』おおぎやなぎちか

書名:みちのく山のゆなな
著者名:おおぎやなぎちか
出版社:国土社

好きな場所:奥には、大きなおみこしと小さなおみこしが並んでいました。
「よいか、あの中に入るのだぞ。おまえは小さい方だ」
所在ページ:p53
ひとこと:ゆななは、山神さまの娘です。でも父も母も山を守るのに忙しいので、キツネの夫婦に育てられました。ゆななはいずれ山神になるはずで、修行中です。おみこしの中に入るのも修行のうちなのですが、ゆななは……。

 河北新報夕刊のものがたりコーナーに連載された作品を加筆修正されたもので、挿絵もそのときと同じふるやまたくさんのものだそうで、ところどころのカラー刷り部分の色が鮮やかでとってもすてきです。
 また作者のおおぎやなぎさんは、俳人なので、自然の描写もすばらしいです。
 7歳のゆななの物語ですが、東北の民話を下敷きにしているようなので、元のお話に興味が湧いたら、別途読んでみるのも、世界が広がっていいかもしれません。