2020年6月26日金曜日

「夜明け前のキョーフ」フレーベル館 に一編書かせていただきました

日本児童文学者協会ご編集の「24時間のキョーフ」シリーズ第2弾『夜明け前のキョーフ』に一編を載せていただきました。

「亜野山の落ち武者」という物語です。亜野山に刃物を持って入ってはいけない、と言われているのに無視して遠足に刃物をしのばせて行った子がどうなるのでしょうか~~うふふ。
 軽部武宏さんの落ち武者の絵、こわいよ。前にねぼけてみた幽霊に雰囲気がそっくりです、落ち武者じゃなかったけど、その幽霊を思い出して文章を書いたのですが、なんでわかったんだろ~~



以前「つくしの会」(今は「童話塾in九州」という名称になっていますが)が北九州であったときに出させていただいた短編を、後半部分書き替えたものです。

なんでこの話をつくしの会に出したかというと、そのだいぶ前につくしの会が黒川温泉であったときに、私は豊後竹田をまわって黒川に行ったのでした。そのとき、農家民泊に泊まりました。そこで夕飯の時に伺ったのは、西南戦争のとき近くの山に入って逃げた兵隊がけっこういて、それが出てこなくていつまでも怖かったというお話でした。そして、刃物を持って山に入っちゃいけないと、長いこと語りつがれていたというのです。おもしろいなと思いました。つくしの会で何か書こうと思ったとき、ちょうどそれを思い出して短編にしたのですが、西南戦争もいいけど、ちょっと子どもには難しすぎ。なので落ち武者にしました。



このシリーズは、『真夜中のキョーフ』に始まって、この『夜明け前のキョーフ』そののち、真昼(9月刊行予定)、夕暮れ時(11月刊行予定)、ねじれた時間(2021年1月刊行予定)と順次出ることになっています。たくさんの作家さん、たくさんのお話に出会えます。

小学校中学年向きですが、たくさんるびがついていて字も大きいので、こわい話が好きな子なら、低学年でも大丈夫だと思います。

どうぞよろしくお願いします。