2019年9月2日月曜日

「青いあいつがやってきた!?」松井ラフ

書名:青いあいつがやってきた!?
著者名:松井ラフ
出版社:文研出版
好きな場所:これじゃいけない、と思ったときには、ぼくはもう「ひとりでいるのが好きな、おとなしい転校生」になってしまっていた。

所在ページ:p78
ひとこと:四年生のサトシは、六月の終わりにひっこしてきました。庭付きの一軒家です。でも、その一か月前におとうさんは仕事の都合で遠くの町に住むことになり、かあさんはローンを返すために働きに出ることになりました。サトシは毎日、家で一人で留守番です。そして友だちの作り方がわからず、引用のようにいつのまにか「ひとりでいるのが好きな、おとなしい転校生」になってしまっていました。
 そこにやってきたのが、青いあいつ。
 さてあいつは、なぜ、どこから来たのでしょうか?

 その日、私は初めて合評というものに参加したのでした。高橋うららさんのBBSをきっかけに集まった新人が5、6人でしたでしょうか。池袋のルノアール会議室でこのお話を含めて合評をしてから、行った先が河童天国という飲み屋さんで、何を注文しようか~~とかいいながら、この話を思い出して河童巻きを取って食べたのでした。それで、勉強会の名前が「河童の会」になったのです。
 河童の会は十人以上の大きな会になって、そのうち順番にデビューしてうららさんに卒業を言い渡されて、河童天国も違う名前の飲み屋さんになってしまいましたが、この松井ラフさんのお話はなんとその第一回に出された記念すべき作品です。
 それを何度も改稿されて、持ち込みされて、本にされた根性というか根気はすばらしいと思います。
 ラフさんもこれでもう単行本が四冊目。ますますのご活躍をお祈りしております!