2017年5月17日水曜日

「空き店舗(幽霊つき)あります」ささきかつお

書名:空き店舗(幽霊つき)あります
著者名:ささきかつお
出版社:幻冬舎文庫
好きな場所:この店には一万冊くらいの古い本があるんだけど、これってつまり一万人の人が書いて、一万人の人が読んだってことだよね。
所在ページ:p24
ひとこと:ささきありさんと、ささきかつおさんは、「AERA」の「はたらく夫婦カンケイ」にもとりあげられたことのある作家ご夫妻です。
 奥様のささきありさんは、児童文学者で2016年『おならくらげ』(フレーベル館)で第27回ひろすけ童話賞を受賞されており、旦那様のささきかつおさんは書評家でもあり、小説家でもあり、2015年に「第5回ポプラズッコケ文学新人賞」大賞を受賞されています。
 お二人についてはこちらささきありさんのブログが詳しいです。
 http://sasakiari.com/about-ari.html

 このご本はささきかつおさんの新刊、一般書のミステリー(ほろっとする「ほろミス」)アンソロジーです。
 手に取ってみたくなる魅力的なタイトルです。
  


 東京は武蔵小金井にある築五十年のビル「スカイカーサ武蔵小金井」は、幽霊が出るといううわさのおかげで、借り手がいなくなり、全フロアが半年以上も空き店舗となってしまいました。オーナーは一計を案じます。賃貸のバーゲンセール。つまり「幽霊つき」という条件で、賃料を半額にしたのです。
 この条件を了承済みの借り手が次々と店を開きます。
 引用は古本屋を開いた若者、一ノ瀬達也のお話です。ほんと、本が一万冊あったら、延べ一万人が書いて延べ一万人が読んだんですよね。わたしもいつもそう思います。
 他にもカフェ、ヘアサロン、法律事務所などがあり、それぞれの店主の人生があります。
 で、幽霊はなぜ出るんでしょう?
 ぜひお読みくださいませ。