2016年1月19日火曜日

「あなたは何を持って戦いますか」高田由紀子


『季節風125号』に「あなたは何を持って戦いますか」と題して『アサギをよぶ声 新たな旅立ち』の書評を高田由紀子さんが書いてくださっています。

アサギが聞こえる「声」のことについて、高田さんは「これをもともと備わったもの、もしくは霊的なものととらえることもできる。だが私は、アサギの執念にも似た強い信念、研ぎ澄まされた集中力、極限状態を切り抜けた経験値、そして冷静で中立な<モノノミカタ>が内面からあふれたものが、その正体ではないかと感じた。仕事でも趣味でも、全力で打ちこんでいる人は、「声」に似た何かを感じ取り、頭で考えただけでは選べなかった行動を起こせた経験があるのではないか。それはただ偶然に降りてくるものではなく、物事と真摯に向き合った時にだけ勝ち取れるものなのだと思う。」
と書いてくださっています。

私も、いろいろな人に「声」はなんなのと聞かれました。最後まで読んで、猿はわかったけれど、声はわからないという方も多かったように思います。でも、物語に書いた以上には、言葉でうまく説明できませんでした。実はこの書評を読んで、そう、高田さんの書かれたこれが、私の中にあった、声の正体に一番近い、と思いました。よく読んで、しっかりと書いてくださったことと感謝しています。