2015年5月2日土曜日

季節風大会ファンタジー分科会から出た本『ケロニャンヌ』安田夏菜

書名: ケロニャンヌ
著者名: 安田夏菜
出版社: 講談社
好きな場所: ケロニャンヌ……、ぼくは、けちんぼだ。
所在ページ: p110
ひとこと:おめでとうございます!!
2013年の季節風大会のファンタジー分科会に参加された安田夏菜さんのお作品『ケロニャンヌ』がご本になりました!! 

季節風の秋の大会には、たくさんの方が参加されますが、参加作品が本になるということは決してめずらしいことではありません。それにしても、自分が参加した分科会で生原稿を読んだ作品が、本になっているというのは、どれだけ励みになるでしょうか。そして自慢になるでしょうか。もちろん、もともといい作品だったとか、作者が分科会のあともう清水の舞台から飛び降りるぐらいの必死さで改稿され、うちてしやまんのお気持ちで持ち込まれたんだ、ということがわかっていてもです。

というわけで、自慢しちゃいます。あのときのお作品が本になりました!! ファンタジー分科会から出た本でーす!! なんてうれしいんでしょう。

ところで、この2013年の分科会では、私は二人の世話人のうちの一人で、分科会報告の文章を「季節風」に書かせていただいています。それはこんなでした。

「ペットの青蛙が死に、がっかりした主人公の元に出現したのは、きもかわいい系の意表をつく形状の生物。ペットロスを扱ったこと、ユーモアあふれる語り口と間が魅力」

この印象は、だいぶ改稿されて、脇の登場人物も後半のストーリー展開も変わった今も、変わりません。自分の受け止めた本質は間違っていなかったんだー、とその点はちょっとほっとしています。いや、よりペットロスと、寿命ということについては、深く深く掘り下げられて物語のパワーが増し、ユーモアの中にもほろりとさせられる、とってもすてきなお話になっていると思いました。

私は「おもろうてやがて悲しき」というのが好きなんです。でもその悲しさの中にも救いがある。すばらしいなあと思いました。

安田さん、本当におめでとうございました!!