2015年3月31日火曜日

「ミルクが、にゅういんしたって?!」野村一秋

書名:ミルクが、にゅういんしたって?!
著者名: 野村一秋
出版社: くもん出版
好きな場所: 「もう、さよこ先生が、うそを つかなくても いいいようにしてください。ほんとのことを しっても、しんちゃんが かなしまないようにしてください。どうか どうか、ふたりをたすけてください」
所在ページ: p53
ひとこと:ミルクというのは、ハムスターの名前です。さよこ先生は今年先生になったばかり。しんちゃんはミルクの世話係でとっても熱心にミルクの世話をしていましたが、ミルクの具合が悪くなってしまいます。
 さよこ先生は、ミルクは遠くの病院に入院したと言いますが。、私は見てしまいました。さよこ先生が、体育館の裏でなにかしているのを。
 私は気が付きます。ミルクは死んだんだ。さよこ先生はうそをついている。でも、私にはわかるのです。しんちゃんが悲しむだろうから先生がミルクが死んだと言えなくなっちゃったこと。先生がみんなが書いてくるミルクへのお見舞いの手紙を見るのがつらいこと。でも本当のことを知ればしんちゃんが悲しむだろうこと。
 そこで、私が、死んだミルクに頼む、引用の言葉がすてきです。

 先生も人間、まちがうこともある。うそにもやさしさからでるうそもある。杓子定規に正義をふりかざさなくても、子どもはそこのところはわかっているよ、と語りかけてくれる本だと思いました。