2014年12月3日水曜日

「わんわんランドセル」創作集団ばやしの会

書名: わんわんランドセル
著者名:創作集団ばやしの会
出版社: 国土社
好きな場所: なに、まごのヒツミからはがきが……?
所在ページ: P41
ひとこと:
せんだって、ここにも書きました松本聰美さんの所属しておられる「ばやしの会」はほんとうに実力派の同人でいらっしゃって、このたび、国土社からアンソロジー『わんわんランドセル』を出されました。
これは「おはなし飛行船」というシリーズの第一弾で、この後もシリーズは続くそうです。
 昨今、同人誌の発行を超えて、同人でアンソロジーを出版される試みは多いと聞いています。同人誌ならば、対象年齢はばらばらでもかまいませんが、アンソロジーとなると、全体の統一感や、グレードの一致などなど、たとえ自費出版であったとしても、さまざまなハードルを越えなければなりません。その共同作業を通じて、同人が何かを学び、一つ階段を上ってゆくのかもしれないなあと思います。

 ばやしは、同人といえども、日本児童文学者協会理事長の丘修三先生、『日本児童文学』編集長のいずみたかひろさんをはじめプロばかりの集団でいらっしゃって、ほんとうに粒ぞろいの短編が並んでいます。引用は、みとみとみさんの「ヒツジィのかいものメモ」からで、なんでもわすれてしまうヒツジィが、おばあさんから買い物を頼まれて、いちばへでかけますが、メモをなくしてしまい、おぼえているのは白くて三文字でおいしいものだったということだけ。とちゅうでゆうびんやのヤギさんに会ったりしますが、まごのヒツミちゃんからのはがきがあるというのに、郵便物は家に届けなければならないということで、渡してもらえません。ははは、昔のおとぎばなしと違って、あるある、こういうことあるある、という気持ちで進んでゆき、さて、ヒツジィはどうなるのでしょうか。ほんと忘れ物ひどいって、私、なんですけど、それはこの本に関係ないか(;´・ω・)