書名:
5個甜心公主的冒険
著者名:
日本児童文學者協會 編著 姜柏如 譯
出版社:
三采文化出版事業
好きな場所:優花默默想著・・我前世的名字是優華吧?
所在ページ:
p142
ひとこと:台湾版の拙作「前世占い」(『プリンセスがいっぱい5つのお話』文溪堂所収)です。
2009年に公募で入選して入れていただいたアンソロジーですが、台湾版になって発売されたと伺って、一度見てみたいものだと思っていました。
それが、ほんとうにラッキーなことに入手できました。
うん、読める、ってわけではなく、書いてある内容が著者だからわかっているというだけですが。
それでも漢字については、われわれはある意味、ネイティブともいえます。
引用は、あなたの前世は昔の中国のおひめさまです、と占われて自分の死んだときの夢を見ることになっていた主人公優花ちゃんが、その夢の中で自分の名前を知ったところです。
書いたときは、まさか中国語になるとは思ってもみませんでしたが、私は一応、名前を選ぶときに、今の子にもありそうな名前で、かつ中国でも違和感のなさそうな名前と思って選び、「優花(ゆうか)」として、夢の中では「ヨウファ」と呼ばせたのでした(中国語できませんけどね、たぶんそういう感じに読むんだろうなあと思って)。
でもそれでは、訳したらどっちも「優花」になっちゃうんでしょうね。それで翻訳者さんは、現実の子は「優花」として、おひめさまの名前を「優華」にしてくださったようです。たぶん若干発音かアクセントが違うんだろうというのが、横につけられたふりがなにあたる記号が違うので分かります。
ほんと、こういうところ翻訳は大変、わたしも実務書類ではありますが、翻訳をしていたことがあるので、気持ちがわかります。ちゃんと心をこめてやってくださって、聞こえないでしょうが、翻訳者さんには感謝です。
ちなみに夢に出てくる男の子の名前は「ウェイ」というのですが、漢字は「阿威」となっていました。
台湾のお子さんがた、物語を楽しんでくださったでしょうか。