2013年9月5日木曜日

「しょうぶだしょうぶ!」野村一秋

書名: しょうぶだしょうぶ!
著者名: 野村一秋
出版社: 文研出版
好きな場所:こうなったら、けっとうだ。男と男のしょうぶは、これしかない。
所在ページ:p18
ひとこと:日本児童文芸家協会で私は財務委員もやっていますが、取り仕切っておられるのは野村一秋先生です。でもって、野村先生ではなくって野村さんと呼んでねと言われていますが、うっかりするとやっぱり野村先生。ほんと野村先生でしかないという感じです。
 もちろん作家さんとして大先輩で尊敬しているということもありますが、もうひとつは、その教え方。わからないことがあっても、まちがっても失敗しても馬鹿にしたり怒ったりせずに、一から懇切丁寧に教えてくださいます。場合によっては、紙芝居のような資料を作ってきてくださったりもするのです。あとン年後には、私も立派な財務委員になっていなければならないのですが……。


 というのはともかく、この本では、うっかり担任の先生を批判してしまった結果になった主人公イサムは、引用のような友だちの提案で、先生と勝負をすることに。で、勝った時の条件は……。
 あとはネタバレになりますので、控えますが、はらはらどきどきの勝負をたどりながら、先生として一番大事なことはなんだろうということを考えるお話にもなっています。
 そうそう、これで思い出したのですが、私はすごい運動おんちなのですが、子どものPTAの親子リクレーションで、大縄が飛べずに、縄の前でちゅうちょしていると、子どもの担任の先生に「がんばれ!」と声をかけられたという経験があります。先生は、そういう一瞬に、親だの子どもだのということを忘れてしまうのでしょうね。ほんとおかしかったけど、うれしくもありました。連絡帳のメッセージ欄に赤入れられたりね(笑)。うっかり手がつけてしまうのでしょうけれども、こっちはまじでうれしかったです。先生というのは単なる職業以上のものだと思います。