2012年9月13日木曜日

戦後児童文学とその周辺年表

書名:戦後児童文学とその周辺年表
著者名:平湯克子
出版社: オリオン出版
好きな場所: ◆日本児童文学 ・石臼の歌(壺井栄、「少女倶楽部」 ・谷間の池(坪田譲二、湘南書房)
◆世相 ・ヤミ市、・青空市場出現(ふかし芋、ライスカレー、すいとん、しるこなどが5~10円) ・輪タク登場 ・凶作(大正・昭和期で最大)・第一回宝くじ(一等10万円) ・大相撲復活、プロ野球復活
所在ページ:p2-p3
ひとこと:評論家の平湯克子さんが、戦後児童文学を中心とした年表を出版されました。一部は見せていただいたことがあって、これだけまとめるのはすごいと感嘆していたのですが、一冊まるごと見ると、なおすごい!
 引用は、この年表の最初の部分、1945年のところです。他にも子どもの雑誌や、子どもの遊び、ラジオ、一般小説、映画、などの項目があり、いったいどんな雰囲気の年だったのかが一目瞭然。
 

 私はクロニクル的なものが好きで、それもなるべくたくさんのデータがのっているのが好きです。見ていてあきないし、その余白に、自分なりに自由にいろいろなことを考えることができます。
 これはまさに「戦後児童文学クロニクル」とでも言うべきものだと思います。
 
 評論や論文を書くには、とてもありがたい本だし、私のようにそんなことをしない者でも、索引がついているので、あの本の出版年は、出版社は、と思った時でもすぐに調べることができるのです。
 今は、インターネットで検索できるのですが、ひっかかるのは販売サイトが主ですし出版社は書かれていない場合も。また絶版になったものはお手上げです。逆に図書館の索引は所蔵分についてだけですので、最初の出版年はなかなかわからないことも多く、ほんと助かると思います。

 最後は2012年で、あとは余白ですが、ぜひぜひ第二巻、第三巻か、補遺を期待したいです!