2012年2月3日金曜日

児童文芸2012年2・3月号

書名:児童文芸2012年2・3月号
著者名:児童文芸家協会
出版社:銀の鈴社
引用:作品の文学性については論を俟たないが、原作に見られる歯切れよく端的で明快な表現とユーモア性はそのまま生かされ(中略)余談ながら、将来児童文学作家を目指す者にとっては、まず原作を読み、そして本書を読み、更に本書の一部または全部を模写することによって、自ずと児童文学作家への道が開けてきそうなそんな気のする作品である。
所在ページ:p84
ひとこと:新刊書評欄「ブックプラザ」で小林しげる先生が、みらい文庫「坊っちゃん」について書いてくださいました。
わあお、すごい。こんな書評をいただけるなんて、思いもしませんでした。光栄です。
思えば、このお話をいただいたとき、書きかえることで、漱石をそこなったといわれることがきっとあるだろうと、かなりな覚悟をしました。でもおおげさにいえば、子どもたちが、この本を読まないで生きているのと、読んで生きているのとぜったいに違うことがある、そう信じて書きかえたのです。出版の後も、かなりびくびくでした。どういわれるのかなって。でも、「日本児童文学」のほうの書評欄でも、また「児童文芸」の書評欄でも、「季節風」の書評欄でもこのように読みやすい、原作の文体リズムを崩していないなどの評をいただいて、ほっとしています。
この仕事をして、原作を読み、なぞり、書き換えて、校正をして、その結果、いちばん勉強になったのは私です。関係の方々にひたすら感謝です。

そうそうこのブックプラザの書評欄のおとなりは、季節風の大先輩のお作品、「地をはう風のように」(高橋秀雄 福音館書店)でした。これもなんだか光栄でうれしい。

なお同誌「海外の窓」のコーナーには、東京国際ブックフェアで私が編集委員として取材したものがのっております。取材者として登録し、はじめて腕章なるものをつけて参じました。このコーナーは理事長さんが、ぜひ国際的な視点も入れたいということで、始まったものです。毎回、いろいろな方が海外とのつながりを書いておられます。どうぞごらんください。